福岡は値下げの回数が多く、一回あたりは浅い 2026年7月
こまめに、少しずつ下げる
7月に価格を動かした福岡市の売買物件は、追跡できた4,653件のうち 19%だった。5件に1件近くが、1か月のあいだに値札を書き換えている。
一方で、一回あたりの下げ幅は小さい。 値下げ幅の中央値は-2.87%で、 今回集計した9都市のなかでもっとも浅い。 東京は-3.23%、大阪は-3.81%、名古屋は-4.35%である。
回数が多く、一回が浅い。福岡の売り手は、大きく一度下げるのではなく、 様子を見ながら小刻みに調整している。 同じ「値下げが多い市場」でも、都市によって下げ方の作法が違うということである。
改定970件のうち値下げは86.1%だった。 同一物件ベースの変化率は-0.66%で、 7月の観測4回はすべて下落である。
区ごとの差は中程度で、中央区の91.3%から南区の76.4%まで15ポイントの幅がある。
| 区 | 追跡した物件数 | 価格を動かした割合 | うち値下げ | 値下げ幅の中央値 |
|---|---|---|---|---|
| 中央区 | 1,012 | 22.9% | 91.3% | -2.7% |
| 早良区 | 528 | 22.2% | 90.8% | -2.22% |
| 西区 | 378 | 18% | 90.4% | -3.31% |
| 東区 | 892 | 14.5% | 85.4% | -3.46% |
| 博多区 | 716 | 20.1% | 78.2% | -2.86% |
| 南区 | 868 | 16.5% | 76.4% | -3.19% |
賃貸は築20年から30年でほとんど下がらない
築年数別に賃貸の1m²あたり中央値を見ると、 築11〜20年と築21〜30年がほぼ同じ水準に並ぶ。
| 築年数 | 掲載数 | 構成比 | 1m²あたり中央値 |
|---|---|---|---|
| 築5年以内 | 2,654 | 15.5% | ¥2,632 |
| 築6〜10年 | 2,095 | 12.2% | ¥2,524 |
| 築11〜20年 | 4,720 | 27.5% | ¥2,319 |
| 築21〜30年 | 3,995 | 23.3% | ¥2,289 |
| 築31〜40年 | 2,505 | 14.6% | ¥1,768 |
| 築41年以上 | 1,178 | 6.9% | ¥1,523 |
この2つの帯を合わせると掲載の半分を占める。 福岡の賃貸市場の中心では、築年数10年ぶんの差が家賃にほとんど反映されていない。
売買側は同じ区切りで6割近く下がる。
| 築年数 | 掲載数 | 構成比 | 1m²あたり中央値 |
|---|---|---|---|
| 築5年以内 | 483 | 11.3% | ¥851,852 |
| 築6〜10年 | 333 | 7.8% | ¥737,138 |
| 築11〜20年 | 454 | 10.6% | ¥603,508 |
| 築21〜30年 | 939 | 21.9% | ¥489,390 |
| 築31〜40年 | 1,153 | 26.9% | ¥386,731 |
| 築41年以上 | 928 | 21.6% | ¥352,657 |
売買価格は築年数とともに下がるが、家賃はそこまで下がらない。 その差がもっとも大きく開くのが、この築11〜30年の帯である。 個別の物件では利回りを計算する、全体の傾向は築年数と価格の関係を見るで確認できる。
出ているもの
| 間取り | 掲載数 | 構成比 | 1m²あたり中央値 |
|---|---|---|---|
| 3LDK | 1,818 | 42.4% | ¥464,662 |
| 4LDK | 683 | 15.9% | ¥405,797 |
| 2LDK | 682 | 15.9% | ¥454,394 |
| 1LDK | 323 | 7.5% | ¥897,904 |
| 3LDK+S | 142 | 3.3% | ¥397,450 |
| 2LDK+S | 139 | 3.2% | ¥391,076 |
| 4LDK+S | 102 | 2.4% | ¥411,728 |
| 5LDK | 80 | 1.9% | ¥299,352 |
| 間取り | 掲載数 | 構成比 | 1m²あたり中央値 |
|---|---|---|---|
| 1K | 5,331 | 25.8% | ¥2,438 |
| 1LDK | 5,236 | 25.3% | ¥2,454 |
| 2LDK | 3,297 | 15.9% | ¥2,245 |
| ワンルーム | 2,073 | 10% | ¥2,531 |
| 3LDK | 1,716 | 8.3% | ¥1,888 |
| 1DK | 899 | 4.3% | ¥2,236 |
| 2K | 788 | 3.8% | ¥2,584 |
| 2DK | 370 | 1.8% | ¥1,448 |
| 4LDK | 260 | 1.3% | ¥1,800 |
| 2SLDK | 166 | 0.8% | ¥2,205 |
| 3DK | 163 | 0.8% | ¥1,125 |
| 1SK | 114 | 0.6% | ¥2,243 |
| 1SLDK | 85 | 0.4% | ¥2,037 |
| 3SLDK | 57 | 0.3% | ¥2,130 |
賃貸では1Kと1LDKがほぼ同じ比率で並ぶ。 1Kが半分を超える大阪や京都と比べると、単身向けに偏っていない。
水準
売買は中央値3,460万円、 1平方メートルあたり44.6万円。 賃貸は中央値で月7.7万円である。 中央値は出ている物件の顔ぶれによって動くため、水準の目安として読んでほしい。 賃貸の同一物件ベースの変化率は-0.33%だった。
このデータについて
7月中に売買5日、賃貸4日の観測を行い、 延べ21,105件と70,189件の掲載を記録した。 ここで扱っているのは募集価格であって、成約価格ではない。
区別の集計は売買のみを掲載している。賃貸の収集は新着順で、 既知の物件が続いた時点で打ち切る設計のため、日によって取得できる深さが変わる。 構成比と築年帯の集計には、対象期間でもっとも深く取得できた日を用いている。 賃貸の築年数は掲載の82.9%にしか記載がない。