横浜市は最初の5年で値が落ち、その後は落ちない 2026年7月
値下がりは最初の5年に集中している
7月10日時点で横浜市に出ていた売買物件を築年数で区切ると、 下がり方が均等ではないことがわかる。 築5年以内から築6〜10年へ移るところで1m²あたりの中央値が3割近く落ち、 そのあと築30年までは、ほとんど動かない。
| 築年数 | 掲載数 | 構成比 | 1m²あたり中央値 |
|---|---|---|---|
| 築5年以内 | 636 | 6.6% | ¥872,266 |
| 築6〜10年 | 491 | 5.1% | ¥625,551 |
| 築11〜20年 | 1,257 | 13.1% | ¥573,034 |
| 築21〜30年 | 2,773 | 28.9% | ¥556,382 |
| 築31〜40年 | 2,138 | 22.3% | ¥414,619 |
| 築41年以上 | 2,293 | 23.9% | ¥381,974 |
築6〜10年、築11〜20年、築21〜30年の3帯はいずれも近い水準にある。 20年ぶんの築年差が、最初の5年ぶんの差より小さいということである。
新築時の価格に含まれていた分が最初の数年で抜け、 そのあとは建物そのものの価値というより立地で値がついている、という読み方ができる。 ただしこれは1か月分の掲載を切り取った断面であり、 同じ物件を追いかけて確かめたものではない。
賃貸側は、これとは違ってなだらかに下がり続ける。 築年数と価格の関係は築年数と価格の関係を見る、 物件ごとの利回りは利回りを計算するで確かめられる。
| 築年数 | 掲載数 | 構成比 | 1m²あたり中央値 |
|---|---|---|---|
| 築5年以内 | 5,701 | 16.6% | ¥3,745 |
| 築6〜10年 | 4,685 | 13.7% | ¥3,558 |
| 築11〜20年 | 7,114 | 20.8% | ¥3,224 |
| 築21〜30年 | 5,280 | 15.4% | ¥2,755 |
| 築31〜40年 | 8,290 | 24.2% | ¥2,308 |
| 築41年以上 | 3,188 | 9.3% | ¥2,000 |
区によって差が出るのは横浜の特徴
7月に価格を動かした売買物件は、追跡できた9,994件のうち 15.7%だった。その改定1,623件のうち、 値下げは90.3%である。
注目したいのは区ごとのばらつきである。 西区では改定の97.7%が値下げだったのに対し、旭区では68.7%にとどまる。 その差は29ポイントある。
東京23区では同じ数字が87%から100%の範囲にほぼ収まっており、 どこも一様に下を向いていた。横浜はそうではない。 中心部と郊外で、売り手の置かれている状況が違うということになる。
| 区 | 追跡した物件数 | 価格を動かした割合 | うち値下げ | 値下げ幅の中央値 |
|---|---|---|---|---|
| 西区 | 457 | 18.4% | 97.7% | -3% |
| 青葉区 | 842 | 17.7% | 96.8% | -3.71% |
| 神奈川区 | 695 | 17% | 96.7% | -3.23% |
| 中区 | 744 | 16.7% | 95.3% | -3.41% |
| 鶴見区 | 751 | 15.8% | 94.3% | -3.42% |
| 保土ケ谷区 | 526 | 12.9% | 94.1% | -3.86% |
| 南区 | 614 | 17.3% | 93.6% | -3.88% |
| 金沢区 | 547 | 12.2% | 93.1% | -5.62% |
| 磯子区 | 572 | 14.7% | 90.3% | -4.35% |
| 港北区 | 884 | 14% | 89.6% | -3.03% |
| 港南区 | 603 | 14.8% | 88% | -4.59% |
| 緑区 | 420 | 22.4% | 85.4% | -3.71% |
| 戸塚区 | 743 | 14.5% | 79.1% | -3.73% |
| 旭区 | 524 | 12.2% | 68.7% | -4.91% |
募集価格は下がっている
7月の横浜市で、売買の募集価格は同一物件ベースで-0.82%、 賃貸は-0.55%動いた。
同一物件ベースというのは、前回も今回も掲載されていた同じ物件だけを取り出し、 その物件自身の前回価格と比べているという意味である。 突き合わせた件数は、どの段階でも売買で6,955件以上、 賃貸で4,472件以上ある。
売れた物件、借り手がついた物件は掲載から消えるため、この突き合わせからは外れる。 残っているのは動かなかった物件のほうであり、値下げの圧力がかかりやすい側に偏っている。
出ているのはファミリー向け
| 間取り | 掲載数 | 構成比 | 1m²あたり中央値 |
|---|---|---|---|
| 3LDK | 4,054 | 42.3% | ¥495,530 |
| 4LDK | 1,604 | 16.7% | ¥432,742 |
| 2LDK | 1,423 | 14.8% | ¥541,818 |
| 2LDK+S | 503 | 5.2% | ¥580,945 |
| 3LDK+S | 280 | 2.9% | ¥476,608 |
| 1LDK | 266 | 2.8% | ¥900,452 |
| 3DK | 261 | 2.7% | ¥339,122 |
| 4LDK+S | 161 | 1.7% | ¥434,637 |
| 1LDK+S | 147 | 1.5% | ¥830,556 |
| 2DK | 136 | 1.4% | ¥432,605 |
| 5LDK | 116 | 1.2% | ¥409,182 |
| 4DK | 114 | 1.2% | ¥358,365 |
| 5LDK+S | 58 | 0.6% | ¥495,376 |
| ワンルーム | 56 | 0.6% | ¥514,457 |
| 1DK | 52 | 0.5% | ¥469,388 |
売買掲載9,589件のうち、3LDKと4LDKで6割近くを占める。 東京23区が2LDKと3LDK中心であるのと比べても、横浜はさらに広い間取りに寄っている。
| 間取り | 掲載数 | 構成比 | 1m²あたり中央値 |
|---|---|---|---|
| 1K | 15,283 | 37.2% | ¥3,448 |
| ワンルーム | 6,939 | 16.9% | ¥3,352 |
| 1LDK | 5,181 | 12.6% | ¥3,039 |
| 2LDK | 3,951 | 9.6% | ¥2,505 |
| 3LDK | 2,321 | 5.7% | ¥2,241 |
| 1DK | 2,093 | 5.1% | ¥3,652 |
| 2DK | 1,986 | 4.8% | ¥1,879 |
| 3DK | 867 | 2.1% | ¥1,660 |
| 2K | 824 | 2% | ¥2,108 |
| 4LDK | 334 | 0.8% | ¥2,077 |
| 1SLDK | 331 | 0.8% | ¥3,333 |
| 2SLDK | 306 | 0.7% | ¥2,567 |
| 3SLDK | 198 | 0.5% | ¥2,051 |
| 3K | 68 | 0.2% | ¥1,558 |
| 4DK | 61 | 0.1% | ¥1,634 |
| 4SLDK | 56 | 0.1% | ¥1,766 |
賃貸掲載41,049件では1Kとワンルームが半分を超える。 売買と賃貸で扱っている商品が違うのは東京と同じだが、 売買側がより家族向けに振れている点が横浜の特徴である。
水準
7月10日時点で、売買は中央値3,580万円、 1平方メートルあたり47万円。 賃貸は中央値で月9万円、 1平方メートルあたり3,265円である。 中央値は出ている物件の顔ぶれによって動くため、水準の目安として読んでほしい。
このデータについて
7月中に売買4日、賃貸4日の観測を行い、 延べ36,861件と102,426件の掲載を記録した。
ここで扱っているのは募集価格であって、成約価格ではない。
区別の集計は売買のみを掲載している。賃貸の収集は新着順で、 既知の物件が続いた時点で打ち切る設計のため、日によって取得できる深さが変わる。 市全体の集計には足りるが、区ごとに分けるには母数が偏る。 構成比と築年帯の集計には、対象期間でもっとも深く取得できた日を用いている。 賃貸の築年数は掲載の83.5%にしか記載がない。