大阪市況レポート

大阪の家賃改定は値下げ一辺倒ではなくなった 賃貸-0.27%、売買-0.84% 2026年9月

対象期間 2026-09-01 〜 2026-09-30 / 観測日 3日(売買)・4日(賃貸)

価格の動き

9月の大阪市で、売買の募集価格は同一物件ベースで-0.84%、 賃貸は-0.27%動いた。どちらも下落だが、賃貸の動きは小さい。

突き合わせた件数は各段階で売買8,109件以上、賃貸1,337件以上。 借り手や買い手がついた物件は掲載から消えるので、これは掲載され続けた物件の価格の動きである。

家賃は、下げるか上げるかに分かれた

9月に家賃を動かした物件は、追跡できた4,379件のうち5%。 その改定のうち値下げは65.1%で、前月の8割近くから下がった。

改定の幅はどちらも大きい。値下げ幅の中央値は-5.12%、 値上げ76件の上げ幅の中央値は5.67%である。 小刻みに調整するのではなく、動かすときは数%単位で動かしている。 家賃全体が-0.27%と小さな動きにとどまったのは、大きな値下げと大きな値上げが打ち消し合った結果でもある。

売買は値下げが続く

売買では追跡できた9,667件のうち14.3%が価格を動かし、 その98.8%が値下げだった。値下げ幅の中央値は-4.01%である。

売買:値下げの割合(区別)売買:値下げの割合(区別)0%25%50%75%100%天王寺区100%福島区100%鶴見区100%北区住之江区98.6%西区98.5%中央区96.2%市全体 98.8%
改定のうち値下げが占める割合
区追跡した物件数価格を動かした割合うち値下げ値下げ幅の中央値
天王寺区46222.7%100%-3.72%
福島区36418.7%100%-3.68%
鶴見区30520.7%100%-3.39%
北区1,31217.1%99.2%-4.2%
住之江区44415.8%98.6%-4.37%
西区70217.8%98.5%-3.93%
中央区81815.3%96.2%-3.39%

天王寺区では売出物件の2割以上が価格を動かし、その改定はすべて値下げだった。

築年数による下がり方は7都市でもっとも急

築年数による1m²あたり価格の減り方(築5年以内=100)築年数による1m²あたり価格の減り方(築5年以内=100)255075100築5年以内築6〜10年築11〜20年築21〜30年築31〜40年築41年以上売買 24賃貸 57
それぞれの都市の築5年以内を100として指数化。売買と賃貸を同じ軸で比較しています。
築年数掲載数構成比1m²あたり中央値
築5年以内1,32713%140万〜160万円
築6〜10年8438.2%120万〜140万円
築11〜20年1,64916.1%70万〜80万円
築21〜30年2,26322.1%50万〜60万円
築31〜40年1,19511.7%40万〜50万円
築41年以上2,95328.9%30万〜40万円

売買の1m²あたり中央値は、築11〜20年で新しい物件のほぼ半分になり、 築41年以上では4分の1を下回る。今回レポートを出した7都市のなかで、築年数による下がり方がもっとも急である。

築年数掲載数構成比1m²あたり中央値
築5年以内3,85530.3%¥3,358
築6〜10年2,85422.5%¥3,106
築11〜20年3,44927.1%¥2,955
築21〜30年1,49111.7%¥2,679
築31〜40年7385.8%¥2,063
築41年以上3212.5%¥1,901

家賃の下がり方はずっと緩い。築古の物件ほど、価格に対して得られる家賃の比率が高くなるのは大阪で特に顕著だ。 個別の物件では利回りを計算する、築年数と価格の関係は築年数と価格の関係を見るで確かめられる。

間取り掲載数構成比1m²あたり中央値
3LDK3,62135.4%50万〜60万円
2LDK2,31522.6%90万〜100万円
4LDK1,06510.4%30万〜40万円
1LDK7297.1%100万〜110万円
2LDK+S4624.5%50万〜60万円
3DK2942.9%25万〜30万円
3LDK+S2232.2%40万〜50万円
4DK2002%20万〜25万円
5LDK1921.9%30万〜40万円
1LDK+S1581.5%80万〜90万円
2DK960.9%25万〜30万円
ワンルーム890.9%40万〜50万円
4LDK+S850.8%30万〜40万円
1K730.7%70万〜80万円
5DK680.7%20万〜25万円
3K630.6%15万〜20万円
間取り掲載数構成比1m²あたり中央値
1K9,95255.1%¥3,104
1LDK4,07722.6%¥3,305
1DK1,99111%¥3,289
ワンルーム8144.5%¥2,647
2LDK7344.1%¥3,262
2DK1520.8%¥1,688
2K1410.8%¥3,506
1SLDK920.5%¥3,427
3LDK690.4%¥2,015

賃貸は1Kが半分を超え、単身向けに大きく偏っている。

水準

9月時点の中央値は、売買で4,080万円、 賃貸で月6.9万円、1平方メートルあたり2,986円である。 中央値は出ている物件の顔ぶれで動くため、水準の目安として読んでほしい。

このデータについて

9月中に売買3日、賃貸4日の観測を行い、 延べ30,438件と49,233件の掲載を記録した。 ここで扱っているのは募集価格であって、成約価格ではない。

同一物件ベースの記録は大阪では2026-09-01から揃っているため、今回は9月単月の動きのみを示す。 賃貸の区別集計は、区ごとの母数が足りないため掲載していない。 賃貸の築年数は掲載の70.3%に記載があり、記載のない物件を除いて集計している。

データと算出方法について